カウンセリング カウンセリングおさそい ブログ

【羽化】のお手伝いをさせていただいております

投稿日:2017年4月17日 更新日:

.
蝶が羽化を試みるときには、
自然の何者もそれを邪魔しない静寂が必要になり、
彼らはその時を自分たちの本能で察知して羽化する。
.
幼虫のもどかしさを経て、さなぎの束縛を学び、
その全てから脱却するように、
大自然の約束のとおりに大空へはばたける身体に変貌する。
.
また、羽化は恋をするのに都合のよい心と身体を
創りだす変容のトキだともいえる。
.
人も「羽化」をする。
しかも昆虫のように一度ではなく、
その生涯に何度もそれを経験する。
.
今までに経験のない学びを得て、
それを体現する時が「羽化」に相当するのではないか
と思われるのだが、
残念なことにそれに必要な「静寂」が与えられない。
.
だから、真っ直ぐにのばさなければいけない手足は
よじれたり変形したりしているし、
軽やかに羽ばたき、自由に飛ぶための羽はしわになって、
浮上することも困難な代物になっており、
いっそのこと、ついていないほうが歩きやすいと思えるように
なっているのも見受ける。
.
羽化すればそれは、大空を自由に飛びまわれる躍動を
得ることができるのだが、
飛べない羽根を折りたたんで、
地面を這うように生きている人々が寄り集まって
生きているのを見かけることが多くなってきた。
.
さて、
人の羽化に必要な、
「静寂が無い」とはどういうことなんだろう。
.
それは、その人が必要でない「教え」や「学習」ではないかと
最近思えてきた。
.
「学び」なんてもんじゃない、、
自らが選択する生き方ができない以前に、
人が与える「恐怖」によって、
自らが何を選択してよいのかわからなくなっている。
.
つまり、自分自身が、どの種類の生き物であるか、
どの時期を選べばよいのか、
どの場所に行けばいいのか、
誰も教えてくれないのだ。
.
だから中途半端に、短い時間の中の競争で追い立てられて、
揶揄と嘲笑の中で「羽化」してしまう。
.
みんなそうだ、
他の人がそうだからと、自分もそうだと思うように育つ。
.
同じ学習をしなければ異端児だと揶揄されるから、
条件で恋をしなければいけないから、
子供を産めと言われるから、
彼女と同じ感じ方ができないと嘲笑されるから、
ファンタジックな妄想に囚われるほうが楽だから、
.
生まれてからこれまで、綺麗に羽化できないでいる。
.
「羽化」に必要な静寂が用意されていないのではなくて、
与えられないのだ。
.
世の中はあまりにも騒々し過ぎるし、
そこから外れると恐怖を感じてしまうような、
幼稚でファンタジックな学びが多すぎる。
.
だからせめて、自分の「性」を反芻する
トキを持てばどうだろう。
自分自身で虐めぬいたその身体を、
もう一度見つめるトキを創ってやればどうだろう。
.
後悔ばかりしている執着の方向を、
再確認してはどうだろう。
.
恐怖と安堵の交錯で、結局は束縛された魂。
それに向き合い、
手を合わせてやればどうだろう。
.
中途半端で始まり、中途半端で消え去った恋を
想い出せばどうだろう。
.
条件だけで得た契約に執着せず、
もう一度見直してみたらどうだろう。
.
でないと、いつまでも飛べない。
「羽化」にならない。
.
だから、オンナであること、
オトコであることも、
他人に邪魔されることではなくて、
自らが判断することなんだよ。
.
その部分から始めてゆけば、
自分も周りも、必ず動き出す。
.


.

-カウンセリング, カウンセリングおさそい, ブログ
-,

執筆者: