やるせなさ【夜の首里】
夜の首里城。
ここに来て、悲しくて空しくて、
そのやるせなさの、
収めどころがないことに
気づいた。
琉球は男のエゴと、奢りと、嫉妬で滅んだ。
女たちはそれを、
祈りで支えられなかった。
届かぬ想い。
抑えられぬ波。
滅んで行く恐怖。
御嶽(うたき)の門からは、止めどなく
そんなものが
吐き出される。
だから、今、
何をどうせよと 云われているかが
やってくる。
夜だから、
そんな奴らが やってくる。
なぜ、男である俺が、男の立場で、
オンナのことを考えよ!と云われるのか、
そんなものが 襲い掛かってくる。
使命とか、約束とか、
そんな生易しいもんじゃない。
.
ただ、繰り返さないように。
そう告げられている。
たぶん、明日、明後日には
もっとわかると思う。
この時は、なんだか、いまだかつて
経験したことのないくらい、、
やるせなかった。
.
=~=~=~=