ブログ 巡礼のおはなし

神さまや仏さまは、人にバツを与えるのですか?

投稿日:2017年5月21日 更新日:


.
「神様仏様は人にバツを与えるのですか?」
という質問をいただいたことがありますが、
.
先達として、
ご神仏が、私たち凡夫に
罰を与えることは一切ありませんよ!
罰を作ってるのは人です。
と回答しました。
.
神様仏様は、たとえ 悪口を広められようが、
足蹴にされようが、
火をかけて 燃やされようが、
その人に バツを与えることはありません。
.
ただ神仏様は、その人に、
「わたしの智慧も祓いも必要なかろう」と
「何もしてくれなくなるだけ」なんです。
.
ですから、災難を未然に察するチカラをくださったり、
進む道の智慧を教えてくださったり、
身に漂ったり憑依している魑魅魍魎を祓い清めしていただけることが
無くなりますし、
.
適切な縁をつないでくださったり、
悪縁を遠ざけたり、良縁を近づけたりしてくださることも、
必要な勉強や鍛錬をさせてくださることも ありません。
.
さて、この回答で大切なのは、
.
実のところ、バツってものを作ってるのは、
人なんだっていうことです。
生きていても死んでいてもね。
.
人間同士の感情、
つまり、何か嫌なことを されたことによる
憤慨や、悲しみ、
そして最悪の場合「リベンジ」。
.
これらはすべて、悟りを持たない
人間や、成仏に上っていない人の魂や、
鎮まっていない龍や、
人に棄てられた野狐(やこ)の感情であって、所業ですから、
これらを 神様や仏様の せい にしないでほしいのです。
.
神様におかれましては、
鎮まっておられる龍神様においても、
大神様の手伝いをしておられる狐の神々様もそうですし、
もちろん悟りを持っておられる仏様も、
.
人のまっすぐな申し出によって、
人が人に害することを 止めさせようとしますし、
憤慨 や悲しみ を鎮めようと なさいますし、
リベンジは してはいけません とおっしゃいます。
.
治める世が、健康で平和であってほしいと祈ることが
神様や仏様のご修行ですから、
人や、神でない霊体の愚かな感情と
神様や仏様を 混同させないでほしいのです。
.
たとえば、自分の意にそぐわない者に、
「神罰が下るぞ!」
こう言って 取り乱す能力者が いたとしましょうか。
.
この場合、神罰が 下ればいいと思って
言葉の 呪詛(じゅそ)をかけているだけです。
ご神仏は何らの動きをなさいません。
.
また、
お賽銭を入れなかったとか、ガラガラ鳴らし忘れたとか
女のくせに、拍手(かしわで)の音が大きすぎるとか、
つまり、お参りの作法が 変だ!とかで、
罰を与えたり、
願いを聞いてくれない とかの 差別もありません。
.
「作法」って、
神仏がそうしてください~と お願いしたもの ではなくて
人が 作ったものだから、とおっしゃいます。
.
そうそう、神様仏様が
何もしてくれない ように なる時がもう一つあります。
それは
神前、仏前で 嘘をついた ときです。
.
くれぐれも
「神様に呼ばれたから来た!」とか
(これ、実は 最近流行している、最も気軽で大きな嘘です)
なんて嘘はつかず、
.
「神様のところに来たくて 、観音さまに会いたくて、
あなたに話を聞いていただきたくて参りました!」って、
本当のことを まっすぐに 申し上げてくださいね。
このほうが正直だし、簡単です。
.
それで神さま仏さまも、
意を決して自分のところに訪れたあなたに 、
まっすぐに 向き合うことができます。
.
ご神仏に本心やホンネを申し上げると言う姿勢は、
どんなにややこしい作法やら、
舞いやら、歌やら、演奏やら、奉納品をも上回る、
正しい礼節なんです。
.
だって、人に言えないことであっても、
どこの神様ほとけさまでも
聴いてくださいますから。
.
巡禮記はみなさんをそのように
ご神仏の前にご案内しています。
.
田中一人
.


.
  

-ブログ, 巡礼のおはなし
-, , , , , , ,

執筆者: