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熊野 青岸渡寺にて 先達の話 より「物事を始める時の祈り 如意輪観音さまの話」

投稿日:2018年3月12日 更新日:

【物事を始める時の祈り  如意輪観音菩薩さまの話】
〜熊野那智青岸渡寺にて〜
巡禮記 熊野三山ツアー

何か新しいことを一つはじめる
そんな移り変わりや転機のとき、

新しいことをするに当たって
何か今まで費やしてきたことを
ゼロにするような勇気を試される。

新たな物事は無からしか生じない。
自分の中に無と呼ぶそのスペースを
用意しているだろうか。

事業ならば、一旦ゼロスタートさせて
行くことの意味を
もう一度考えて欲しい。

 

 

今まで費やしてきたことをゼロにする勇気と
あれこれの知識や経験を活かすこととは
全く違うようでいて、両立する。

 

無から有を生み出すことは女は知っている。

子供を産むということがそう。
その瞬間は女は天界を生きているそうだ。

如意輪観音菩薩さまは、
人の生きる六道輪廻のうち
「天」を司る観音様で、そうおっしゃる。

一方で男はしばしば諸々の引きずりで物事を
なんとかやってしまおうとするが、

一度無に戻すことの大切さを
感じる一番いい機会が、
如意輪観音菩薩さまにお参りすることだ。

 

熊野 青岸渡寺は西国観音第1霊場であり、
先祖供養ができるだけでなく
ここだけ特別地理的に離れた観音霊場になる。

自分がどこに力をかけているのか
自分の中にごちゃごちゃした滞りがないか
返って邪魔になっている知識や経験からの
決めつけ、オレ様になっていることがないか…

そんな風に見直して、一旦やってきたことの
全てのエネルギーをゼロにする、無にするのにとてもいい祈りができるところだ。

 

一度ゼロから始めたいんですということを
如意輪様に手を合わせて言えばいい。

「天」を扱う観音である如意輪観音は

「天」をスタートにするということの視点を
教えてくださる。

 

赤ん坊状態になって始めることで
成功することがとても多いからだ。

 

今まで費やしてきたことにしがみつき、
つまらないプライドや怖さを抱えていては
空回りしてしまうのだから

心清浄にして無垢の状態から
物事始めること、試されればよかろう、と
手を合わせる人々を迎えてくださっている。

 

何か新しいことを一つはじめる
そんな移り変わりや転機のとき、

そういうところに立ち返る祈り、
自ら無になる祈りをして

変わらない日常から
新たなビジョンを楽しみ成してゆこう。

 

(熊野先達中の話より)

 

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