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家系の宗旨(しゅうし)を意外と知らない人が多い件

投稿日:2018年10月8日 更新日:

お宅は何宗ですか?と伺ったときに、
意外と??の人が多いのには驚いちゃうんですが、

昔は(今もよ!)旦那寺と檀家という制度があって、
旦那寺である寺院が、檀家である家系の菩提を弔うために、生活に密着していたんです。
これも崩れだしたのは明治の廃仏毀釈以降かなぁ~?

たとえば、人が亡くなった時には、
その旦那寺の僧侶が来て、葬儀を執り行い、
枕経から荼毘に付した後の納骨、年忌法要までを担当してくれます。

今は葬儀屋さん任せになってしまっていて、
代々の墓所も用意されていない場合が多く、
人の死も弔いもビジネスになってしまっていて、
檀家制度自体が無いものになってしまっていますが、

元々はあなたにも家系があって、旦那寺も存在するわけです。
(仏教徒の場合ね)

 

もしわからなければ、今、あなたが名乗っている「姓」の家系が
どの宗派に属するのかを調べてみてください。
ほとんどが父方の家系と思うのですが、
それを切っちゃわないようにしてくださいね。

宗旨というのは、家系と同じように、あなたのルーツの一つになります。
それぞれの宗派で信仰されている「ご本仏(本尊)」の導きによって
家系の魂が安寧するように、日々供養がされていますし、
その仏様によってご成仏に上がられている魂が多いですから、
あなたの未来の安定を祈念するのなら、
まず、ご家系の宗旨の仏さまが、近い存在ということになります。

それを思い出そうともせずに、いろんな寺院にパワースポットだ!と
巡りまわっても、
家系の宗旨という、ルーツがしっかりしていないことになりますから、
訪ねていった仏さまやそのご眷属は、
どこからその人を立て直したらいいのかわかりませんので、
なかなか状況は好転しません。

つまり、家系の宗旨やご本仏さまというのは、
その人の肉体の芯のようなものですから、そいつをしっかりとさせてほしいのです。

前にも書きましたが、田中一人が新興宗教に没頭していたころでも、
家の元々の宗旨が「浄土宗知恩院派」ということがわかっていましたから、
改心の機会を得たときに、すんなりと帰宗(元通りに戻ること)できたのだと思います。

新興宗教は、元の宗旨からその人の縁を切ってしまうのが目的でしたが、
ご先祖が護ってくれたんでしょうね。
ちゃんと遺っていたものがあったので、忘れないで生きてこれました~。

ですから、いま、祖父母の代で、連絡が途切れてしまっている方は、
急いで、お父さんお母さん、おじさん、おばさんに、できる限りのことを尋ねてみてくださいね。

要は、大々的に帰依し直して、いきなり家系の法要とかをしなくってもいいんです。
何宗であるかを調べるという行動をとって、
巡礼まんだらに記けるようにしておいてください。

いざとなった時に、家系のルーツや宗旨を腑に落としておくことによって、
ご信心をちゃんとやってこられたご先祖様方が、
味方に立ってくださることは確かですし、

あなたの芯が整うことによって、その宗旨の仏さま方が持っておられる智慧で、
祈願を昇って達成し安くなることが山ほどあることだけは確かですから。

代々安定して続いているおうちの年忌法要の様子などを、
色眼鏡で見ないで観察すると、そのことがよくわかりますよ。

どんなに調査しても、宗旨が何であったか、
どうしてもわからない人は、また機会があるときにお尋ねくださいね。

(※これは氏神さま結びのように、メールやメッセンジャーではお受けできません、実際に逢うことが必要です)

田中一人


 

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