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千手観音さまの智慧

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巡禮記【見えない応援団のつくりかた】

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大好きな
 千手観音さまの智慧のお話です。
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 千手観音さまは、観音様の1つの姿で
人を悩み苦しみから救い
大慈大悲の悟りの智慧を届けるため、
聖観音さまから姿を変えてあらわれた仏。
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たくさんの手に智慧の道具を持ち
いろんな救いの道があることを説く。
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1つ1つの手には仏眼があるとされて
千手千眼観音菩薩とも言われる。
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六道を救う観音様としては
餓鬼道とか地獄道の救いとされる。
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餓鬼道や地獄道というと
こういう絵によく出てくるイメージだけど↓
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足りない、足りない、
ほしい、ほしい、
自分が見えない、
見失う周りが見えない、
無明の孤独。
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どんなに衣食住に恵まれても
足りないところ、
ないところばかりみていると、
やがて世界はちいさく、
狭く、点のようになる。
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視野がどんどん狭くなる。
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ない、から奪う思考になり、
もらう 思考になり、
損得をいつも考えて
自分は損ばかりしているような
不安不快がつきまとう。
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文句がはけ口のようになる。
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周りの愛など見えず、
生まれて育った恩恵など見えず、
こうなったのは周りのせい
わからないのは周りのせい
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どうせわかってもらえない
誰にもわかってもらえない
どうせ愛されない
どうせ生まれてきたことが失敗
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そんな暗い無明地獄。
延々と満たされない餓鬼地獄。
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これは生きていたら、時に、
人が誰でも陥りそうになる、
垣間見る、陥ってしまうことのある道だ。
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と思う。
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そうなるのが弱い悲しい人間だと
簡単に責められるだろうか。
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そこからの救いの観音様が
こんなにメジャーに今も
おられるということは、
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昔から何度も人がそうなっては
仏様に手を合わせて
智慧をいただいて
その形を遺してきたからだと思う。
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仏様ってわたし、カタチの恩恵だと 
 
思うんだ。
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言葉の読み書きを学べない人たちが
 
多かった時代から、生きる信仰として 
 
伝わってきてるものだもん。
 
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音とか字とか像のカタチの愛だと思うの。
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千手千眼観音さまの
千の(沢山の)手、千の(沢山の)眼 。
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仏像は、その【形】が すでに
 
仏さまの悟りの恩恵の意味を
 
表しているから、
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たくさんのやり方があるよ
 
たくさんの見方があるよ
 
たくさんの救いの手があるよ
 
たくさんの愛に見守られているよ。
 
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 怖がらないで目を開けてごらんなさい
 
この世の中にみる全ては
 
あなたの限りない可能性そのものなんだよ。
 そう教えてくださっているようだ。
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千手観音さまが無明に苦しむ人を
千の手と千の目で救える智慧は、
 
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ぜんぶ、手を合わせて祈る人の
 
その内にある と気づくこと。
 
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それが光明だとお伝え下さっているのだと
感じている。
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内、にあるとは
 
どういうことか観るのだ、と
教えてくださっている。
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内にあるということと
所有していることはちがう。
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何ひとつ、自分のものはなくて、
 
唯一の【わたし】ができることは
 
真ん中に素手の両手を合わせて
 
【わたし】をただ生き切ることだけ。
 
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わたしを正直に祈ったように
 
生きることだけ。
 
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内にあるものが外にあり
 
外にあるものが内にあるよ。
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たくさんのやり方があるよ
 
たくさんの見方があるよ
 
たくさんの救いの手があるよ
 
たくさんの愛に見守られているよ。
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 怖がらないで目を開けてごらんなさい。
 
この世の中にみる全ては
 
あなたの限りない可能性そのものなんだよ。
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自分のものなどなにもない。
 
これほど気楽なものはないよ。
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与えられてるもの、内にあるものを
怖がらないで、シンプルに
ひとつ、ひとつ、感じてみよう。
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千の手も千の目も
その恩恵も智慧も
あなたの内に見出すことができる。
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限りなく与えられているよ。
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からだがあること、動かせるところ、
みえること、水、たべもの、
服、生き物がいること、
痛みだって感じる心があること
ことばを話せること、
涙を流せること  。。。
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当たり前のものとしてではなくて
 
それらを改めて  
 
与えられたものとして目を向けること
それが光明ならば、
 
知っていたようで知らないものばかり。
 
 
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なんてちっぽけなわたしを
 
生きているのだろう。
 
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何にも知らないまんまで生きているんだな。
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それでいいんだ。与えられていていいんだ。
 
 
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なんて広大な智慧とつながっているんだろう。
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内にあるものを
見出そうとしてゆくたびに
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真っ暗な心の闇の
出口も何も見えないところに
自灯明のちいさなちいさな灯がともる。
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その少しの光でもね、
過去にも未来にも
先祖にも子らにも
自分にも周りにも
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今まで影になってたとこに
 
光の当たるところがでてきて
 
それがおかげさまとして
 
見えるようになってくんだって。
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おかげさま、は
 
その何かが影になってくれてるからこそ
 
自分に光があるんだな、って思えること。
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その光が有り難いほどの
鮮明さだから  ありがとう、なんだと思う。
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おかげさま、がいっぱい見つかると
 
自分の光もいっぱいなんだ、と
 
気がついて
 
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何だ、こんなに光がいっぱいだったんだ!
 
と気が楽になって、
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心の探し物もだいぶ楽になってきて
 
大丈夫なんだなー、って思えることが
 
ふつふつと出てくるんだ。
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まるで千の手と千の目に
見守られている幼子かのように。
不機嫌になっても うまくできなくても
泣いてても笑ってても  大丈夫だよと
見守られている幼子のように。
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そう感じられた瞬間に  自分もまた
大したことを全然できなくくても
誰かのおかげさまになっていくんだろな。
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その誰かもまた、
自分にはこんなに光がいっぱいだったんだ!
いろんなお影から浮き彫りになっている
集まりを生きてるんだ。
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光がいっぱい当たるところにいるから
生存存続OK!なスイッチが入ってるんだ。
と、生きることに怖がらないで
目を開けていける。
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怖がってても大丈夫なんだなって思えたり。
気が楽になっていける。
そんなつながり方になっていく。
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その、【誰か】は
 
過去の自分にもあてはまるよ。
 
未来の自分にもあてはまる。
 
祈るという行動で、
 
今気づいた 
 
おかげさまからいただく光を
 
フロー(届けて)していこう。
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抱きしめていくイメージだったり
 
嬉しい言葉にして伝えるイメージでね。
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ちなみに、わたしは巡禮記の仕事で
千手観音さまの前ではよく、
タイムラインを超えた自分に
祈りをしてみてね、とお伝えしている。
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それは上に書いたような
こういった理由からなの。
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人は時を自在に創り出して
 
その中でさらに遊べる
 
ものすごい創造力をもっているから。
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千の手があるように
千の目があるように
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たくさんのやり方があるよ
 
たくさんの見方があるよ
 
たくさんの救いの手があるよ
 
たくさんの愛に見守られているよ。 
 
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怖がらないで目を開けてごらんなさい。
 
この世の中にみる全ては
 
あなたの限りない可能性そのものなんだよ。
 
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って、
仏さまはいつも、
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祈る人に心のスペースがいっぱいあること
思い出させてくださるよ。
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自灯明が消えそうなときも
きゅうきゅうになってしまうときも
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自分にないものをくれるのではなく
 
あることを思い出させてくれる。
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気づかせてくれるよ。
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ぜひ、すきな千手観音さまに
会いに行ってみてね!
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  松本育子

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