お前たち凡夫は 大変だよな。
「幸せに 生きてゆこうとする」
壮大な修行から 逃げることは できないもんなー!
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俺たち坊主は、たとえ一瞬でも
修行や 仏法や 涅槃に 逃げれる。
その気があれば 入定だってできるもんな。
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人知を超えた 過酷な修法を 満願した ご僧侶ほど
そう云い、
凡夫の「夢」を ほとけに届けようとする。
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そうだろ、俺たち凡夫には
逃げ道がない!
恐れ入ったか、頭が高い!
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そう 先達が返し、
二人で 大笑いする。
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だから先達は 凡夫の代表として
凡夫(私たちことです)に、
ほとけの前で ありったけの「夢」を
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邪魔されず、語ることができるように 案内する。
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僧侶も先達も
できるだけ多くの人を
かみほとけの前に 連れ出そうとする。
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「夢」というのは 人の「欲」である。
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自ら欲を封じ、凡夫と仏の 仲立ちをしようと
仏道修行に 明け暮れた僧と、
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心無い言葉で、
「夢」を 封じられた凡夫に、
かっ達に夢を語ることを 思い出させる先達。
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お役目どおりの自分であろうとする、
そんな二人の友情。
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