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神官の憂い【氏神さま結び】

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【氏神さま結び】を作って調べていると、その中には、
神社とは名ばかりで、何日も誰もお参りに来ない小さな宮もあるんですね。

 

それでも、都府県の神社庁は、宮の存在がある限り、誰かにその祀りを依頼するわけです。
その依頼を受けた、大きな神社をお世話なさってる宮司さまは「兼務社」として、そこのご奉仕をなさるわけですが、
「兼務」と言われるくらい、自分のお仕事だけでいっぱいだったりします。

 

そりゃあいくら神官でも生きてる人間ですからね。

 

そんなこと言っても、その小さな宮の祀りを放棄するわけにもゆきませんので、心あるご神官の中には、その荒れた宮の御霊を、そっと自分の神社に持ち帰って、事実上の遷座を許していただき、そこでお世話なさってる方もいます。
その場合は、大変にご奉仕に忠実なご神官だと、先達も感心します。

 

先達というのは、その小さな宮の画像を見ただけで、ご祭神がどんな状態かというのが解ります(神様が居ないのでは絶対ないですよ)ので、【氏神さま結び】をご依頼くださった方が、どこに行けばその氏神さまに満意して祈願を通すことができるかというのも、併せてご案内しています。

 

ですから、よほどのことが無い限り、その小さな宮を氏神さまとして崇敬くださるようにご案内しますが、氏神社そのものが荒れて果てている場合や、心あるご神官が御霊を自分の神社でお世話している場合は、別の神社の崇敬していただくようご案内することがあります。

 

それは大変に遺憾ではあるのですが、氏神と言われる存在が、スピリチュアルブームによって、とことん偏狭されてしまった中で、
皆さんの祈願も的を得なくなってきて、大きなものに飲み込まれるように堕ちていってるのを、先達も、そんなご神官たちも憂いているのが現状なんですね。

 

日常の信仰というのは「弱肉強食」ではなくて、どこがパワーがあるとか、ここは神様が居ないとか、呼ばれないと行けないとか、今がタイミングとか、そんな過剰コピーで破壊されるようなものではないと思っています。

 

信仰というものであったり、昇運なんてのは「順序」の賜物なんだってことを、その小さな宮に今でも息づいている先人たちの実績から学んでいただきたいと心から願っています。

 

 

巡禮記先達と 心ある神官


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