【江ノ島太師太師のお不動様に、納めの祈りを】
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江ノ島には、
鹿児島県 最福寺の関東別院である
「江ノ島太師」というお寺があります。
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巡禮記の江島神社のお参り遠足の締めは
ここで、「納めの祈り」をしています。
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一見お寺には見えない外観ではありますが
お堂の中に入ると、とても落ち着く薄暗い
本堂に座ってお参りすることができます。
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室内にある像としては国内最大の
高さ6mの不動明王様がご本尊。
赤不動と呼ばれ、すごい迫力なんです。
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脇には不動明王様の眷属三十六童子がずらり。
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愛染明王様も、お大師様もおられます。
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さて、巡禮記のお参りの
納めの祈りとは何かというと、
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神様に祈って祓い清めを受けた心身の状態を
仏の智慧を借りて自分自身の腑に落とし、
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具体的に今日からどう行動するかを考えて
静かに、落ち着いて、仏前で手を合わせ
祈ったことを、振り返り、
自分に擦り合わせてゆく時間をいいます。
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この時間を最後に持つのと持たないのとでは
それぞれ皆様の心身が
祈ったように生きるのは自分である
と腹をくくる度合いが
全然違いますから、大切にしています。
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お写真は江ノ島太師HPよりお借りしました。
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ここの迫力あるお不動様の前では
興奮も自己卑下もハイもローも
スパーーンと一瞬で祓われますので
どすん!と肚が落ち着いてきます。
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そんな納めの落ち着きのなかで、
例えば、
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「自分の中の葛藤を解きほどく」
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など、ひとりひとり違う、現実味のある
日常を具体的に動かしていく方向を
今日の祈りとともに感じてみます。
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お不動様は護摩焚きの煤で真っ黒に
なっておられますが元々赤くて
火を表しておられます。
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火とは動き、意志行動の方向への祓いと智慧。
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脇侍におられる愛染明王様は
それに対して水を表しておられて、
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体験し尽くす全てをどう捉えてゆくか、
やってみることからの気づき、許容と受容、
陰極まって陽に転ずる気づき、などの智慧を
祈る人が自ずとわかるように
与えてくださいます。
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そんな火と水の仏の悟りの世界を
私たちにもわかりやすく、親しみやすく
見てわかるように、その場にいるだけで
肌で落ち着きを感じられるように、
智慧を体感で伝えて下さる弘法大師空海様。
やっぱりすごいなぁと感じます。
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神様に祈った後の仏様の納めの
「落ち着き」タイムは、心地よく、
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生きていく日常のなかでも、
やってみて、感じてみる、考えてみる
という積み重ねの習慣にもつながり、
自分らしい生き方の創造に生きてきます。
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江ノ島太師のお不動様で納めの祈り。
どん、と落ち着いたところから
祈った先の自分と今をしっかり結び
たのしんでいきましょう。
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