人は、志(こころざし)を持った時に、
自由に神仏に願いを立てます。
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ほとんどの場合、
誰にも打ち明けたことのない
もやもやしたものであります。
その時、その時点で自分の中に湧き上がってきたもの
願いなのか、切望なのか、わがままなのか
よくわからないそんなものです。
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その願いなのか、訴えなのか
よく解らないものを受けたご神仏は、
ご神仏といえども、まず現実に、その人の目の前にあるものを
その人と一緒に見ようとします。
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人は、すべてがもともとアウトロー。
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何かに迎合される安心感と、
そこから逃れて自由になりたいという意識。
その両方を持つ生き物。
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それを誰よりも知っている神仏は、
その人が目に見える現状を共に見ると同時に、
その人が現実に反して発する叫びのようなものを
聴こうとします。
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その人が、誰かに操作されたような嘘を発したときは
聴かぬようにして耳をそらします。
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その叫びのことを「まこと」と言い、
それが発せられたときにはじめて、
その人が肌で感じている現実の空気や状況を
共に感じようとします。
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そして、そのひとりの人間が発する、
人間の智慧ではどうすることもできない
膨大な混沌から、
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その人がどのような角度で飛び立ちたいかを
共に整理しようとし、
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その人の周りのご先祖様や、ご縁故の方と
一緒に行動を起こそうと試みます。
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神様は、その豊かな経験をその人に伝えようとし、
辛辣な場合が多いですが、
障害になりそうな物や人の、祓いを行います。
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最も大きな祓いは
その人が迎合されたように見せかけられて
実際は捕縛されている仮の世界との
鎖を断ち切ろうとすることです。
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神仏が断ち切るのは
その人が学んで信じてきた
思想のようなものが多いので
そんなときが最も辛辣です。
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でないと「個」が浮上しないから。
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一方、
仏さまは、誰かをして、
その人だけが理解できる
豊かな智慧を届けようとなさいます。
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その誰かというのは、救世主でもなんでもなくて、
今現実としてその人の周囲にいる、
家族のように近い人をして、ごく自然に行われます。
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もし、その時に新たに、
タイムリーにギフトのようなものをもって
現れた者がいたとしたら、
ほとんどが仏さまが結んだ「試し」であり、
その人を翻弄させて
真実を選べる力を促そうとなさいます。
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失恋したのと同じくらい
これも辛らつです。
でもそうしないと
人は、経験をもって、理解しないからです。
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だって、そうしないと
「個」がいなくなってしまうから
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ですから、このように
ご神仏は、
絶対、予言なようなものを人に与えません。
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一人の人が
絶対的な「個」として
この世に存在し、
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その「個」を無限大に引き延ばすための
あらゆる知恵と経験を
「させよう」と試みられます。
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自分のちからで。
手足、鼻耳、口、触感、舌のすべてと
その人の性のすべてを使い、
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その人が生きてゆこうとするベクトルを
伸ばそうとされるだけです。
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誰かが どうして どうなったかとか
どこに行けば どうなったとか
そんなプロパガンダに時間を浪費してしまうと
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人はしばらく
立ち上がることができなくなってしまうことも
よくご存じですから、
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できるだけ、最短距離で
その人を動かそうとなさいます。
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つまり、ご神仏は
あなたが、あなたのことを
飽きてしまわないように
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あなたがあなたに
落胆してしまわないように
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あなたがあなたを
失望しないように
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すぐ目の前にいて
あなたの話を聴こうとしているだけなんです。
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あなたを予言せぬように
迎合を見せかけて捕縛しようとする者を祓いながら
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あなたの飛び立つ
「個」の角度を
あなたと共に
測り続けているのです。
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この節分で
いろんなものが大きく変わってゆきますね
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少なくとも、
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人の集まりが都合で作ったタイミングに
自分の願いを迎合(捕獲)されようとして
祈りを横の人と並び揃えたり、
作法や手続きなどの無駄なことに心を費やすのが
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いいとか悪いとか
人に言われるのではなくて
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あなた自身が、本能的に
【!!イヤ!!】になる時代が来たと思います。
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ご自分のタイミングをもって
すぐ近くのご神仏様に逢いに行ってください。
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特に氏神さまでは、
参道のど真ん中を
堂々とまっすぐ突き進んで
本殿に近接していってください。
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それをアウトローだという人がいたら
神仏はアウトローが好きなんだと
言い返してあげていいと思います。
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そして、私は右に倣えじゃなくて
真剣なんです!!って
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巡禮記はそんなご神仏のお手伝いができて
とても幸せです。
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この節分、静かに湧き上がってきたこと
みなさまと共有して
ごあいさつに代えさせていただきます。
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巡禮記先達
田中一人
松本育子